保険の基本用語

知っていた方が良い保険用語とは

保険用語は、専門用語が多くあいまいな理解のためトラブルが発生する事があります。
保険契約から、事故発生、保険金請求、保険金受取までの間に使われる用語を正しく知っておくことは重要となります。

「保険契約は誰と誰が結ぶのか」「誰に保険対象事故が起きた時」「誰に保険金が支払われるのか」の流れ沿って用語説明をします。

保険用語

「保険契約」
保険契約とは、保険者(保険会社等)が一定の保険事由が生じたことを条件として財産上の給付を行うことを約束し、被保険者がこれに対して一定の保険料を支払うことを約束する契約をいいます。

一定の保険料を支払えば、返済義務のない損害補償金を調達できる契約ともいえます
「保険者」
保険者とは、保険契約者と保険契約を結ぶ者をいい保険の引受元(通常保険会社)となります。
法律では、「保険契約の当事者のうち、保険給付を行う義務を負う者をいう」と定められています

例:
民間保険:生保険会社や損害保険会社
共済保険:共済組合
政府労災:政府
健康保険:全国健康保険協会 及び 健康保険組合
介護保険:市町村
「保険契約者」
契約の当事者で、「保険者(保険会社)」と契約を結ぶ者をいいます。
保険契約上の権利(契約締結権)、義務(保険料支払義務、告知義務等)を持つ者といえます。
「被保険者」
保険契約の補償(保険利益)を受けられる者をいいます。
「保険契約者」=「被保険者」とは限りません
保険契約者と被保険者が異なる例として次の様なケースがあります
<ケース1>
火災保険で、父親が子供の所有する住宅建物の火災保険をB損害保険会社に保険をかけた場合は、「保険者」はB損害保険会社「保険契約者」は父親、「被保険者」は建物所有者の子供になり、B損害保険会社は住宅建物損害の保険金を子供に支払います。
<ケース2>
自動車保険には2通りの被保険者があります、主にその車を使用管理する「記名被保険」という被保険者と、その車を運転して事故を起こした損害賠償責任者も事故補償を受けられる「被保険者」としてあつかれます。
※通常、賠償事故の場合保険会社から被害者に直接保険金を支払いますが、この時直接支払われたお金は被保険者が受け取る権利のある保険金を基に支払先として被害者に損害賠償金として支払うことになります。
「保険金受取人」
生命保険や傷害保険の死亡保険金を受け取る者をいいます。
生命保険や傷害保険では、「被保険者(保険補償の対象となる方)」が死亡された場合、被保険者自ら保険金を受け取ることができませんので、「保険金受取人」が必要となります。
契約時に死亡保険金受取人を指定しない場合は、通常亡くなられた方の相続人となります。

生命保険の「契約者」「被保険者」「保険金受取人」の関係
契約者(保険料負担者) 被保険者 保険金受取人 税務会計
父親 父親 母親 相続税
母親 父親 母親 所得税
母親 父親 子供 贈与税